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三番叟

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神子の呪力で亡骸を集めたが顎の骨だけ見つからない

黒森神楽の演目のひとつ。黒い不気味な面に長い剣先烏帽子、千早、袴姿の三番叟はもともとは能狂言にある「翁」の舞が根本となっているとも言われる。三番叟は幕を上げて後ろ向きで登場するが、これは三番叟が醜い顔を隠すためとの言い伝えもあり、黒森神楽では「尻振り三番」とも呼ばれる。
三番叟は「三番」という名の男であり、旅先で一目千両の女房に三度まで対面したという。後に旅を終え郷里に帰ると妻は死に一家も離散して憩う家もなかった。そこで三番は再び旅に出たが途中で死んでしまう。そこへ三番を追ってきた一目千両の女房が追いつき、三番の亡骸をつなぎ合わせて蘇生させた。しかし顎の肉片だけが見つからなかったため仕方なく糸で綴ったという。このため三番叟の顎部分は別パーツとなり糸でつながっているのだという。三番叟は単独で舞うほか、大神宮(天照大御神)を天の岩戸から出す旧岩戸開き「三番御神楽」に登場する。

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