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盛宮自動車

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岩手初のバス会社

 岩手県に初めてバスが走ったのは、大正2年(1913)に盛岡と宮古を結んだ盛宮自動車で、その前身は明治37年(1904)からこの区間に馬車を運行していた盛宮馬車である。徒歩で約3日かかっていたものが馬車で12時間に、さらにバスとなったことで8時間に短縮されたという。
 このバス会社は当時の政治家・原敬が宮古市の菊池長右衛門に「私は山田線開通の実現に頑張るから、君はそれまでの間交通を確保してくれ」との約束があったといわれ、それを果たすために盛宮古自動車が設立されたのである。
 設立時、客車2台、トラック2台を購入。いずれもイタリア製フィアット30馬力の輸入車で、自動車の東北出現は仙台よりも早く「岩1」から「岩 4」までの登録番号がつけられ、宮古の誇りとなったのである。
 バス輸送の黎明期において、100kmに及ぶ長距離運転を行っていたことが特筆されるが、当時の宮古街道はかなりの悪路で、とても大型自動車の運行ができるような道路ではなく、大正3年(1914)には新渡戸稲造を乗せたバスが転覆するという事故も発生している。これらのことから、盛宮自動車では車両を小型化の上、山田線開通まで運行を続けていた。  

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