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ヤースリとヤッカカシ

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津軽石では、小正月の夜にそば殻に豆殻などを混ぜたものを升に入れて神棚に供えた後、一家総出で「やーらくるくる飛びくるよ。恵方の方から馬コも牛コも、銭コも金コも飛んでこい」と大声で繰り返しながら、家の周りや納屋の周りを三周し、それらを撒いた。そして、ヤッカカシと呼ばれる、焼き豆腐、昆布、小魚を刺した串を家の四隅に刺した。 テンプレート:しるしる

15日の夜遅くそば殻、豆殻と籾殻を混ぜたものを枡に入れていったん神棚に供え、家内総出で「やーら来る来る飛び来るよ、アキの方(恵の方)から馬こも銭こも金こも飛んで来い」と大声で繰り返し叫びながら家の外を廻り、そば殻などを撒いた。そして焼き案山子と呼ばれる餅、おから団子、昆布、小魚(おもにイワシ)などを細く割った竹の間に挟み、松やにで黒焦がしたものをカラスの見つけそうな所に刺した。あるいは、ソバ糠、豆糠、もみ糠をざるに入れ、豆腐と餅を串刺しにして火にくべた焼き案山子を持って叫びながら家の外を廻りを、焼き案山子を家の四隅に刺しはさむ所もあった。  このような風習は戦前までごく普通に見られたが、戦後廃れ、現在この行事をやっている家はごく少数となっている。

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