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2013/11 スーパー攻略で賢い買い物

提供:ミヤペディア
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 年季が入った専業主婦の皆様に比べたら僕なんかヒヨッ子ですが、単身赴任のお父さん方に比べれば買い物は上手な方だ。特に食料品に関してはかなりのキャリアがあるから、へたすれば「ソゴラノ/その辺の」にわか奥様より商品に関しての的確な目利きと判断力があると自負している。なにせこの大幅増税と物価高だ。おまけに天候不順でいつだって野菜は高騰し「セーフ/財布」の紐を「ガッツラ/がっちり」締めても「ゼネ/お金」は「デハッテグ/出て行く」一方だ。こんな時代だからこそ主婦ならずともスーパーを上手に利用しておいしく格安の「オスンナ/おかず・献立」を組み立てたいものだ。さて、今月はそんなスーパーの食料品売場の歩き方について見て行こう。

 スーパーの上手な歩き方というセオリーがあるかどうかは知らないが、的確な買い物をするには「ズンゾ/順序」があると思う。今晩何を作るか決めてからスーパーに入ればいいのだが、往々にしてスーパーで「ヌルット/一通り」眺めてから献立を決めようというのがほとんどだろう。しかし、これでは装備なしで密林に入る探検隊のようなものだ。頭に何も浮かばない白紙状態で足を踏み入れれば売り手側の販促の罠にあっけなく捕らわれてしまう。そこで、何を作るか決まっていない場合は、まず店の最深部にある「ニグ/肉」と「サガナ/魚」売り場へ一目散に到達しよう。途中にある試食コーナーの「カガサン/おばちゃん」の誘いなど目もくれずとにかく今晩の主菜となる品物の値段を眺めるのが先決だ。ここで価格を目にすり込んで、魚や豚肉なり鶏肉なりを購入すればおのずと必要な野菜が浮かんでくるし野菜の高さも実感できる。ちなみに定番のギョーザなど挽肉コーナーにこなければ思い浮かばないメニューだったりするものだ。

 スーパーのレイアウトは各店特徴があるけれど、ほとんどの店舗が肉魚売場を最深部に持つ「コ」の字型にレイアウトされている。だから入口から入り直進し突き当たりを左右どちらかに曲がりまた突き当たりを曲がりレジへ向かうコースが正しい。はっきり言って、このコースのみで大体の買い物は終えるはずだ。なのにコースから逸れて陳列棚の森に入り込んだが最後、あれもなかった、これも買っておこう、つでにこれも…的な欲求に苛まれ無駄な買い物をしてしまう。しかも、買い物を終えて家のストッカーを見たら同じ品が何本もあったりする。「シャッターゴド/いやだこと」と笑って済むうちはいいけれど何度も同じことを繰り返すと情けなくなる。だから、陳列棚の森へ入る際は買う物をしっかり決めておくことが大切だ。最近はスーパーに薬や日用品を売る量販店が併設しているから、タッパーやラップ、洗剤やシャンプーなど明らかに量販店で買った方がお得なら買うのはやめて、駐車場から「チョコット/少し」「アリッテ/歩いて」量販店で買うのも節約の基本だ。面倒くさいという感覚を見直そう。

 スーパーの策略にはまらないで買い物をするにしても、同行者が足をひっぱる場合もある。それらはオヤツの時間で腹を減らした「ワラス/子供」を連れての買い物と、日曜などもう陽の高いうちから酒を飲みたがっているオヤジを連れての買い物だ。両者とも同行はしているがハナから買い物に同行して嗜好品を狙うハイエナだ。「ワラス」は食玩やチョコレートなどを売り場から持ってきてレジで会計寸前の買い物カゴに入れる。ダメだと叱ってもレジ打ちが始まれば仕方ない。してやったりとさすがに誰に似たのかずる賢い。オヤジはカートを押したまま刺身売場で立ち止まり動かない。「コレヲ、クイテーノスカ?/これを食べたいの?」と冷凍ビンチョウの刺身を手に取ると、いや「ツガー/違う」それじゃないと言う。なにを隠そうオヤジは日本近海産マグロの中トロで一杯やる光景が頭の中に浮かんでいるわけで、買い物に付き合っているんだからこれぐらい「イイベーガ/いいだろう」?どうせオレが稼いだ金で買うんだから…という無言の抗議だ。仕方なくカートに入れその場を立ち去るしかない。「ワラス」はレジが終わればその場で袋を開けて食べはじめ、オヤジは家に帰れば品々を片付ける間もなく刺身を食べ酒を「ヤツケル/飲む」のであった。

 スーパーの入口には当日の新聞チラシが貼ってあることが多い。新聞チラシが事前に頭に入っているなら見ることはないが、見ていない場合は軽く目を通す。それによって例えば曜日別セールで明日は「デーゴン/大根」が破格で売られるなら、今日は「デーゴン」は買わない。ちなみに売り出しのレベルは牛乳、玉子、砂糖の価格で一目瞭然だ。チラシは曜日別セールや季節イベントに便乗したセールが展開され、秋の行楽フェア、あったか鍋などという文言に踊らされ里芋などを買ってしまうのが関の山だ。実際には行楽なんてどこにも行かないし鍋といっても土鍋を使うのは面倒なわけで、キャッチコピーを鵜呑みにしないよう心がけよう。

 最後はスーパーの割引き販売についてだ。スーパーは各店営業時間が違うからタイムサービスを開始する時間もまちまちだ。往々にして閉店する3時間前あたりがお値打ち品が並び、2時間前だと価格は下がっているが売れ残りの残りで魅力は半減だ。いずれにせよこの分野はスーパーの近くに住んでいる人が有利だ。割引きシールを貼っている店員さんに「コレハ、ダメスカ/これは割引きにならないの」と積極的に聞いてみよう。3個でいくらとか、お一人様2パック限りなどという過剰な売り文句も気をつけよう。大家族ならともかく数人暮らしで冷蔵庫も小さいなら1個、1パックで充分なのだ。ウインナー詰め放題でキチキチにウインナーを詰めて儲けた意気分を味わうのもいいが、あの手この手のスーパーの作戦にはまらずに賢い買い物をしたいものだ。

ためになる宮古弁風俗辞典

えーらすぐねぇ

可愛くない、生意気、憎々しい。

こちらが相手の立場を考えて接しているのに、まったくその意志が通じず、しかも逆にこちらの意向を見透かされ立場が逆転したり、よかれと思いかけた情けを仇で返されたりした時に「エーラスグネェ」と毒舌を吐く。これは「愛らしい」が「エーラス」と訛ってこれを否定形にして「愛らしくない」が「エーラスグネェ」になったものだ。これに宮古弁で事柄を強調する「コ」を加えて「コエラスグネェ」とすれば、さらにこちらの怒りが強調される。最近の子どもたちは見た目はいたいげな少年少女だが、その精神構造は私たちの子供時代とは雲泥の差があり、マセており、そして荒んでいる。そんな彼らに将来の夢を聞いてみると「トリエーズ/とりあえず」ある程度の大学入って、公務員試験を受けて、公務員になること、などと語ったりする。それでもそんな事を言うならまだ可愛い方で、わざと先生や大人が喜ぶような事を答え腹の中で「カッタリー」とか「メンドクセー」と思っているから「コエラスグネェ」のである。

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